2000 07/02 19:31
Category : 日記
「闇の貴族」新堂冬樹/講談社刊行
話題になっている「無間地獄」よりはこっちの方が
まだマシではないのか。
それにしても材料のてんこ盛りには呆れた。
解説の日下が、豊富な素材を惜しげなく使い、
圧倒的なスピード感で突っ走るとか書いているが、
映画じゃあるまいし、いまどき小説でスピード感も
ないだろう。逆だよ。
踏みとどまって今の三倍のボリュームに仕上げていたら
新堂は化けたかもしれないが、
このままだと大藪春彦にはももちろん馳星周にすら
足元にも及ばないね。いちおうは編集者がついてるのだろうから、
書き言葉と話し言葉のチェックていどはするべきだろう。
ヤクザのせりふのなかに「…前述した…」という言い方が
出てきたときは腰が引けた。キッチュではあるが、
キッチュなピカレスクというのもな。
ただ、最後まで引っ張る力は相当なもの。
ラスト近くのアクションになるとずっこけるが
エピローグまで読むことができた。
パワーはたいしたものではある。
話題になっている「無間地獄」よりはこっちの方が
まだマシではないのか。
それにしても材料のてんこ盛りには呆れた。
解説の日下が、豊富な素材を惜しげなく使い、
圧倒的なスピード感で突っ走るとか書いているが、
映画じゃあるまいし、いまどき小説でスピード感も
ないだろう。逆だよ。
踏みとどまって今の三倍のボリュームに仕上げていたら
新堂は化けたかもしれないが、
このままだと大藪春彦にはももちろん馳星周にすら
足元にも及ばないね。いちおうは編集者がついてるのだろうから、
書き言葉と話し言葉のチェックていどはするべきだろう。
ヤクザのせりふのなかに「…前述した…」という言い方が
出てきたときは腰が引けた。キッチュではあるが、
キッチュなピカレスクというのもな。
ただ、最後まで引っ張る力は相当なもの。
ラスト近くのアクションになるとずっこけるが
エピローグまで読むことができた。
パワーはたいしたものではある。