歯形地蔵
千本鞍馬口にある歯形地蔵さんにお参りしました。

むかし、京都の千本鞍馬口の近くに逆さ川地蔵と呼ばれるお地蔵さんがあり、近くに仲の良い夫婦がありました。

夫は評判の良い正直者でしたが、妻は夫を愛するあまり、そんな夫に浮気されるのではないかと心配する嫉妬深い女性でした。


ある雨の日に妻が傘を持って夫を迎えに行くと、夫が他の女と相合傘でいるのを見て嫉妬に狂いました。

妻は怒りで逃げる夫を追い、お地蔵さんの影に隠れた夫に噛み付こうとしてお地蔵さんに噛み付いてしまいました。

妻の噛み付いた歯がお地蔵さんから抜けなくなていると、通りすがりの老僧が読経してくれ歯が取れましたが妻は息絶えていました。

その後、お地蔵さんには歯形が残り、歯形地蔵と呼ばれて、歯痛のご利益があると信仰されているそうです。