霧が晴れた時
昨年にお亡くなりになられた作家の小松左京さんの「霧が晴れた時」(角川ホラー文庫・667円)を読了した。

これは小松さん自身の自選恐怖小説集で、恐怖小説の短編小説が収録されている。

小松左京さんと言えば日本沈没とかで知られる日本SF小説界の重鎮で、私も若い頃から何度も読んで大好きな作家であった。

この「霧が晴れた時」でも、表題作の「霧が晴れた時」をはじめ、伝説的な名作である「くだんのはは」や怪談の「まめつま」「悪霊」などなどすごい作品ばかりである、何と言っても「くだんのはは」が読めるのが良いよ。

私が特に気に入って凄いなって思ったのが「骨」と言う作品で、これは井戸を新しく掘ろうと思って職人に頼んで掘らせているとマンモスとそれを狩ろうとしている原人の骨が出てきて、それをさらに掘っていくととんでもない展開になっていくというお話で、読了に凄いなぁってしばし余韻にしびれた作品である。

どの作品も良作ばかりで外れなし、是非是非お勧めの本である。