うりずん
家族の暴言を聞いて夜の町に飛び出した。
静かに降る雨のなかを明日の買物をしながら風に汗を流して貰う。

今日は春分の日、お花を一輪買って先祖にお供えをする。
春分の日は「昼と夜の長さが同じになる。」と言われるが、
実際は昼の方が長い。

これからは夏に向け昼が長くなり沖縄は1年で最も過ごしやすい
「うりずん」の季節を迎える。

「うりずん」は春分から梅雨入り迄の時期で
沖縄の旧歴3月頃を指し、農作物の植え付けにはほど良い雨が降る。

「うりずん」の季節を迎え、とある民家の駐車場では
ヒスイカズラが美しく花を咲かせている。

本土では、暑さ寒さも彼岸迄と言い
お彼岸を迎える頃にはとても良い季節を迎える。

処が今冬は大雪が続き寒さが厳しい為、河津桜等の開花も例年より遅れ、
北国では気温も低い。

遅れても春はきっとくる。山々から川辺から町の片隅から。
ふんわり甘い香りの花びらを春の風が運んでくれる。