三日月 
午前5時に目覚めた。
ベランダに出ても丁度良い風が吹いていた。

暗い空に三日月が黄色く光り輝いて、
ビルの明かりがとても綺麗に見えた。

時が経つにつれ、眼の下をモノレールが走る音が聞こえ、
通勤車がどんどん通っていく。

ここは山々や花々も自然の風景も見えない。
少し裏町に行けばスナックや居酒屋さんが並んでいる。

昔の東京下町に戻ったような錯覚を起こす。
大通りに出ればビルばかりが立ち並ぶ都会を思わせる。

私は、そのビルの8階に住んでいる為、
ビルの中に入る時も鍵を開け、郵便受けを開けるのも
暗証番号で開け、部屋の出入りも暗証番号が必用になる。

今日は、主人とは別行動し午後18時半に帰宅した。
三日月も星も見えない表通りを歩いて
汗をかきながら住まいに帰って来た。

自転車を購入した主人は、1時間前に帰り、
私が戻ってから冷蔵庫の残り物で夕食とする。