いつかの月の夜

眠れない夜だった 

   
気づけばカーテンの隙間から
   
柔らかな光がもれている

   
手を伸ばして開けてみる
   
ほんの少し欠けてはいたけど、とてもきれいな月だった

   
こんな美しい夜空の中で、月はとても寂しそうで
   
それでいてとても静かな存在で、僕たち地上の生き物を
   
語りもせず、見守ってくれてる

不思議な絵画みたいな気がした

   
もしも月に心があるなら、こんな僕をあの月は
   
どんなふうに思っているのか

   
泣いた日も 笑った日も 誰かを傷つけた日も
   
そして傷つけられた日も、どれも知っているのだろうか

   
そんな僕らを癒す為に
   
こんなに寂しく輝くならば、月はなんて優しいのか

   
やがて光が月を消すように
   
僕もそっと、この僕を消してゆく

   
また満ちたあなたに出会おう
   
眠れない、いつかの月の夜に

編集 : 私はエクボさんが大好きです(笑
編集 エクボ : 和さんの心大好き・・・