2003年09月の記事
2003 09/26 20:42
Category : 日常詩
木は ただ独りで立っているのだよ
支えるものもなく
支えられるものもなく
独りで立っているのだよ
木になろう
山肌に根を張り
水を蓄え
土を肥やし
命を育む
木になろう
木は独りで立っているのだよ
風を受けて
まっすぐ 空へ向っているのだよ
支えるものもなく
支えられるものもなく
独りで立っているのだよ
木になろう
山肌に根を張り
水を蓄え
土を肥やし
命を育む
木になろう
木は独りで立っているのだよ
風を受けて
まっすぐ 空へ向っているのだよ
2003 09/23 12:32
Category : 物語
哀しげに あるいは
投げやりに微笑む少女がたたずむ
橋のたもと
何をしているのかと訊ねると
春を売るのだと言う
ぼくは
いくらならいいのと
聞き返すと
「あなたの愛の値段で」
と答えが返ってきた
ぼくは ぼくがもっている
払えうるだけの愛を
少女に与えた
少女は 胸の奥から
ピンク色のハートを取り出して
ナイフで削る
ぼくの手のひらの中に
おとしてくれたのは
少女の持っていた「春」
投げやりに微笑む少女がたたずむ
橋のたもと
何をしているのかと訊ねると
春を売るのだと言う
ぼくは
いくらならいいのと
聞き返すと
「あなたの愛の値段で」
と答えが返ってきた
ぼくは ぼくがもっている
払えうるだけの愛を
少女に与えた
少女は 胸の奥から
ピンク色のハートを取り出して
ナイフで削る
ぼくの手のひらの中に
おとしてくれたのは
少女の持っていた「春」
2003 09/20 23:05
Category : コトバアソビ
夜長が始まる秋の始まり
独り起きて
CDをセット
本を開く
音色に合わせて
めくる言葉は夜想曲
めくるめくことばは
情熱のタンゴ 単語
独り遊びのコトバアソビは
今宵も続く
秋の夜長は長雨の兆し
独り起きて
CDをセット
本を開く
音色に合わせて
めくる言葉は夜想曲
めくるめくことばは
情熱のタンゴ 単語
独り遊びのコトバアソビは
今宵も続く
秋の夜長は長雨の兆し
2003 09/17 21:24
Category : レンアイ教授
会いたいけど 会えない
会うのが怖い
だけど
共に崩れていくのではなく
あなたと築き上げてゆく
悦びは それ
肌を触れ合うことが目的ではなく
同じ時に存在しつづけること
悦びは それ
受け入れる性(さが)は
リアルな夢
切り捨てられる現実
終わりになる夢
夢は夢のままで
夢の中で あなたに
逢いたい
――――――――from[矢井田瞳]’s song
会うのが怖い
だけど
共に崩れていくのではなく
あなたと築き上げてゆく
悦びは それ
肌を触れ合うことが目的ではなく
同じ時に存在しつづけること
悦びは それ
受け入れる性(さが)は
リアルな夢
切り捨てられる現実
終わりになる夢
夢は夢のままで
夢の中で あなたに
逢いたい
――――――――from[矢井田瞳]’s song
2003 09/13 11:26
Category : 日常詩
闘う気力すら残されていないのに
まどろみの中で
ふいに
人間は仏にはなれるが
神にはなれないのだと
気がつく深夜
おかしなものだが
言葉は闇の中から
降りてくる
魑魅魍魎と同類だ
まどろみの中で
ふいに
人間は仏にはなれるが
神にはなれないのだと
気がつく深夜
おかしなものだが
言葉は闇の中から
降りてくる
魑魅魍魎と同類だ
2003 09/11 21:26
Category : 詩惑抄
崩れ落ちるビルディングを
ゲームのひとコマのように
繰り返すメディア
代わりの無い日常を
過ごす人々の目には
映画の一幕のように
可笑しくもあっただろう
瓦礫の下の命
地震であれ、洪水であれ
神の下した鉄槌には逆らえぬ
繰り返される戦火は
誰を勝利へ導くのだ
瓦礫の下の命は
復活するという保証を
口約束だけで契約できたのか
エンディングの定まらないゲームを
終らせられるのは 誰だ
ゲームのひとコマのように
繰り返すメディア
代わりの無い日常を
過ごす人々の目には
映画の一幕のように
可笑しくもあっただろう
瓦礫の下の命
地震であれ、洪水であれ
神の下した鉄槌には逆らえぬ
繰り返される戦火は
誰を勝利へ導くのだ
瓦礫の下の命は
復活するという保証を
口約束だけで契約できたのか
エンディングの定まらないゲームを
終らせられるのは 誰だ
2003 09/07 15:33
Category : 詩惑抄
陰々たる螺旋を独りゆく
旅は時として
うごめく慕情
上りつめれば
扉は開け放たれるのだろうか
あるいは
闇と同化して
落ちてゆく肉体を見出すのであろうか
哀しくもなく
可笑しくもなく
闇の中に花は紅く咲く
旅は時として
うごめく慕情
上りつめれば
扉は開け放たれるのだろうか
あるいは
闇と同化して
落ちてゆく肉体を見出すのであろうか
哀しくもなく
可笑しくもなく
闇の中に花は紅く咲く