2003 09/23 12:32
Category : 物語
哀しげに あるいは
投げやりに微笑む少女がたたずむ
橋のたもと
何をしているのかと訊ねると
春を売るのだと言う
ぼくは
いくらならいいのと
聞き返すと
「あなたの愛の値段で」
と答えが返ってきた
ぼくは ぼくがもっている
払えうるだけの愛を
少女に与えた
少女は 胸の奥から
ピンク色のハートを取り出して
ナイフで削る
ぼくの手のひらの中に
おとしてくれたのは
少女の持っていた「春」
投げやりに微笑む少女がたたずむ
橋のたもと
何をしているのかと訊ねると
春を売るのだと言う
ぼくは
いくらならいいのと
聞き返すと
「あなたの愛の値段で」
と答えが返ってきた
ぼくは ぼくがもっている
払えうるだけの愛を
少女に与えた
少女は 胸の奥から
ピンク色のハートを取り出して
ナイフで削る
ぼくの手のひらの中に
おとしてくれたのは
少女の持っていた「春」