昨日の新聞に。。。
 教育春秋というタイトルの何と50回目だから、私が気が付かなかっただけみたいで、実に惜しいことをしてしまった。。。

 日曜日の教育欄に載っていたコラムは、塚西 徹氏によるもので、タイトルは新聞の読み比べ。

 新聞の見方・読み方にはいろいろあるが、「読み比べ」によって一層理解が深まる。

 各紙の1面を見てみる。トップ記事は何か、見出しの表現は、写真の扱いはーなど、興味深い。さらに、政治、国際、経済、文化、社会、スポーツ、地域面などにもそれぞれに特徴がある。

 とりわけ、各紙の「社説」の読み比べが面白い。世の中の動きや今日的課題がまとめられ、各社の主張が明確に示されている。それぞれの共通点や相違点も分かる。

 「こどもの日」の各紙の社説を、見出しと概要で見てみよう。

 「本に親しむ環境づくりを」。子どもにとって読書は、考える力や感性を磨き、想像力や表現力を高める上で欠かせない。子どもに読書の楽しさを伝え、本に親しむ環境をつくる。それは大人の責任である。(本紙)

 「未熟か、一人前か」。

 大人と子どもの環境がぼやけてきたのは、未熟なおとなが増えたせいでもある。子どもを守り、きちんと育てるために、その境界をもう一度はっきりさせる。それは大人の責任である。(A紙)

 「男のこは男らしく育もう」。

 端午の節句や桃の節句といった伝統行事を祝う習慣がある。常識を持った親は、ジェンダーフリーの思想に惑わされず、男の子は男らしく、女の子は女らしく育ててほしい。(S紙)

 「大人に反省迫る『こどもの日』」。

 子どもは大人の相似形であり、子どもの悲劇は大人社会のいびつさの投影である。「こどもの日」は子どもと遊び、見守るだけでなく、我と我が身を反省する日でありたい。(N紙)

 「地域ぐるみの子育て支援」。

 子育ては人類永遠のテーマ。親による虐待や欠陥遊具など危険がいっぱいで子ども受難の時代だが、子どもの居場所づくりなど、まだまだ大人が知恵を出し合う余地はある。(M紙)

 「お父さん、あなたの出番です」。

 日本の父親の育児へのかかわりは希薄だ。子どもに善悪の判断、社会規範をおしえる。それには、父親が自分を振り返る必要もある。「こどもの日」は大人のための日でもある。(Y紙)

 期せずして、共通して親や大人の責任に言及している。と同時に、着眼点は各紙各様で、主張に個性が読み取れる。

 読み比べることによって、多様な考え方に気付き、自分の考えを練り鍛えることができる。新聞が提供する情報を、建設的かつ批判的に読み取り、自らの考えを表現していくことが大事だ。

 時間的にゆとりもないし、複数紙を購読するのは難しい。図書館なども利用して、時には「読み比べ」をお勧めしたい。

           (本社NIE顧問)

 と、ありました。自分の考えを練り鍛える。。。そうですよね。新聞から得る情報をもとに、自分はどうなのか。考える機会を持ちたいと思います。。。