800字の処方せんと題して。。。
 地元紙には、まつい心療クリニックの松井律子先生のコラムが。。。

 「歩くこと」は心の体操と題して、そのまま紹介させてくださいね。

 新緑を楽しみながら、ハイキングする人をよく見かけるようになりました。鮮やかな緑や山ツツジ、藤などの花の色は見るだけでリフレッシュする気がします。

 そもそも、人の意識をクリアに保っているのは、歩くこととかむことに多くを負っています。お年寄りが骨折などで歩けなくなると、家族の顔を忘れたり、場所や時刻がわからなくなったりするのも当然なのです。

 歩くという行動は、私たちの積極性を引き出す、という変化をもたらしてくれます。自分が移動することで見える世界が変わる。生まれて初めて歩き始めたころには、これは非常な驚きと喜びだったことでしょう。この感覚は、大人になるにつれ忘れがちですが、歩いていて美しい景色を目にしたとき、何らかの心境の変化を経験したときには、鮮やかに再現されます。

 大きな組織の内部で仕事をしている人は、自分自身の日々の仕事の結果を明確に把握できないことが珍しくありません。こうした毎日を繰り返すうちに、無力感や徒労感に襲われ、自信を喪失する人が出てきます。自分自身の行動の結果を実感できないために、自己評価が低くなるのです。

 こうした形でやってくるうつ状態を予防するためにも、生活習慣病にならないためにも、歩くことは有効です。歩くことで、見える世界が変わることは、自分自身の行動が何らかの変化を引き出し得るという、能動的経験を与えてくれるからです。

 歩いたり、運動したりすることは、人の脳に刺激を与え、脳からは神経伝達物質が分泌されます。神経伝達物質が人を活動的にし、安心感や喜びといったプラスの感情を生みだします。

 鮮やかな木々の緑や花々の淡い色合いを楽しみ、街中であれば、道行く人の表情、季節によって変化する店頭の飾りつけなどにも目を向けてみるとよいでしょう。

 周囲の景色や人の様子の変化に気づき、それを味わうということは、ゆとりがなければできません。しかし、最初はゆとりがなくても、そうした変化に目を向ける習慣をつけておけば、変化を観察することで時を忘れ、リラックスできるようになります。歩くという行動が、ゆとりを生み出してくれるのです。

 さあ、明るい日差しを浴びて、あなたも歩いてみませんか。。。

 と、こういう風に紹介されていました。折りしもNHKでは軽やかな音楽が。本当に沸き立つような気分にさせてくれそうです。

 (精神科医、神戸市東灘区、ホームページはhttp://www.matui-heartcare.jp/)と紹介されていました。。。スペルは新聞の紹介の通りですが。。。