☆里の河原に癒されて♪
ゆるやかな川の流れが、
S字型に曲がって眺められる場所に、車を止める。

昨晩は、ヘルペスの痛みも痒みも治まった。
早朝花を切って、水遣りをしてからこれを書いている。母の命日だから、お墓に行く予定です。

昨日は太郎を病院へ連れて行ってから、
車でそのまま、里の川を眺めに行った。

黒雲はまだ垂れ込めていたが、
久しぶりの河原の公園は緑一色で、この広がりがなんともいえない。

赤い8つのアーチ型の橋も、
かなたに見えるとんがり帽子風の赤レンガの大学も、
緑の草も川の流れも、
一見、何の変わりもないように見えた。

変わったのは、太郎と一緒に思う存分散歩が出来ないことだけだ。

車の後部座席を開けて、
川の流れが見えるように寝ている太郎の位置をずらし、
主人を置いてきぼりにして、私は、よく知った路を散歩する。

増水した川は、勢い緑の草をなぎ倒して溢れんばかりに流れていた。
時々、草の中に白い野薔薇が咲く。
木々は、白い葉裏を見せて風に大きく揺れている。

親水公園のお花畑は、真っ赤な芥子と色とりどりの矢車草が咲き乱れていた。

燕は、地面すれすれに飛びながら、
ついと白い腹を見せてから斜めに飛び去る。

耳を済ませば、今年初めての田圃の蛙の声。

黒雲は大分流れて、薄日が射してきた。
雲雀が囀っているが姿は見えない。

老鶯も一声追いかけるように啼いた。

鉄塔は相変わらず緑の彼方に繋がって、山の向こうに消えてそれから先は、見えない。

葦原のてっぺんの枯れ色だけが、緑の中で目立つ。

いい匂いがすると思ったら・・
スイカズラの白い花で、その後、黄色に変化する二色の花を咲かせていた。

疲れを知らないつばくらめ
水たまりにあめんぼう

さあ夕暮れてきたので、太郎の待つ車に戻ろう。