「戦艦ミズーリ号⑬」
<<ハワイ>>--オアフ島--


近代戦におけるミズーリ号の作戦司令室である。

厚い鉄鋼で遮蔽された部屋は、まるで潜水艦の中のようである。

ガイドの説明に、ずらりと並んだテレビモニターや機器類を見るに付け、閉じ込められた閉塞感に包まれる。

確かに、此処なら外敵の攻撃には安全な場所なのであろうが、彼我の位置を確かめるのに、レーダーによるテレビモニターだけで攻撃態勢を取るのに、不安が無いのだろうかという気持ちになってしまう。

巨大戦艦の作戦指令が、こんな部屋の一室で行われる、近代戦の味気なさを感じる我々アナログ時代の人間には、科学の進歩が、恨めしくさえ感じるのである。