「サンセット⑤」
<<ハワイ>>--オアフ島--


太陽よさようなら、また明日も元気な顔を出してくれ、と声を掛けたくなるような日没である。

此処まで来ると、二本の煙突から炎が出ているのが良く分かる。

それにしても大小さまざまの塔や棒のようなものは一体何であろうか、気になる所である。

太陽が没した次の瞬間には、突然暗闇が訪れるのではなく、しばらく残光が空に漂うのである。

ほとんどの乗客は日没と共に、船内で行われているショウを見るために船室に戻った。

しかし私はもう少し、日没後の余韻を味わうために、船外に留まったのである。