「路地裏⑩」
<<インド>>--ヴァラナシ--


長いトンネルのような路地裏も、ようやく先が見えて来た。

商店などが増えて来て、さながら日本の昔の市場みたいな感じがする。

路地の脇で野菜などを売る露天商もいるが、物を売っているのか行き来している人々を眺めているのか、分からない感じだ。

何かを食べているこの裸のおじさん、朝食を食べながら商いをしているのだろうか。

前方の明るく開けた所に石段が有り、そこを登ると火葬場が有るのだが、そこから先は撮影禁止である。

荷車にうず高く積まれた薪は、死者を火葬に附す時に使われる薪のようである。

火葬場は無蓋の高い所に有り、何十体という遺体が、一斉に火葬に付されていて、何とも言えない光景であった。