「路地裏⑥」
<<インド>>--ヴァラナシ--


路地裏は動物たちの天国だ。

この牛君こちらに向かってやって来たが、攻撃のためではなく、何かくれるかと思って近付いて来たのだ。

私の傍まで来て、何も食べるものを持っていないと分かると、通り過ぎて行ってしまった。

此処にも犬が寝転んでいるが、何が起きても我関せずで、惰眠を貪っている。

まだ朝の7時頃だから、この狭い路地も人通りはほとんど無いが、昼間はどんな感じなのだろうかと思いながら、歩を進めていったものである。

暗い路地だからストロボを炊いたが、牛の目が光っているのが不気味である。