主権者は立ち止まり自身の頭で考える=投票の前によみたい山本謙三[著]『異次元緩和の罪と罰』(講談社 2024)
主権者は立ち止まり自身の頭で考える=投票の前によみたい山本謙三[著]『異次元緩和の罪と罰』(講談社 2024)

  レビューの著者、コラムニストの林操氏は示す。
 「(自民党の総裁選投票前に金融市場は)高市有望説が出れば円安・株高に振れ、決選投票で石破が逆転すると一転、円高・株安」。
 「読んで笑えて泣けたのは、与党に優しい系メディアの経済記事。安倍の世の復活を謳う高市が総理なら株価ウハウハ」と。

 政権が政党も、メディアも、三権分立も、恣意にまかせて人事をすすめ、造りあげられた東経数値に経済指標。
 『異次元緩和の罪と罰』の著者・山本謙三は、元日銀幹部、と。

 当初から案じられた異次元緩和の<出口&副作用>。著者は述べるらしい。
 「年金基金や日銀が株をガンガン買って、株価が下がれば年金や円への信頼がグラグラ揺らぐ。国がバカバカ刷る国債を日銀がガバガバ買って、金利(株や外為と連動)が上がれば日銀の財務から国家の財政までがグシャグシャ崩れる」。

 そもそもが<バブル崩壊>のツケで、<長いく誘導されたデフレ経済>。
 解消の一言で続けられた安倍政治。一部特権富裕層を肥らせた<料理の代金>を<国民の血税>で。それは勘弁願いたい。
 第50回衆議院議員選挙。投票に先立ち読んでおきたい山本謙三[著]『異次元緩和の罪と罰』(講談社 2024)

 第50回目に相当と考える衆議院議員選挙が本日、告示された。
 政権というよりも、政権与党が「勝てる」で判断の「憲法第七条解散」。
 「(小選挙区制のもとで、ひょっとしたら政権交代につながりかねない)野党一本化の阻止」「(いやいや)ボロの出ないうちに勝てる選挙」。

 思惑交錯の中、27日までの選挙戦がスタートした。
 「裏金問題」「旧統一教会関係」「日本会議&神社庁に戦前政治の黒幕など保守岩盤層」対「政治改革」「政教分離」「穏健保守=リベラリズム」の対決ではないのか。
 そんな10月15日。ネットで「ニッポンを「安く貧しく不安定」な国にした“戦犯”は…この問いに元日銀幹部がまっすぐ答えた書(レビュー)」がアップされた。
 https://news.yahoo.co.jp/articles/29ffdf2f6aca3afcbd5c739aa0873a44283f6d21

 なんのことは、ない。本質は「安倍政治」の総括選挙ではないのか。
 「裏金問題」「旧統一教会関係」「保守岩盤層のためのカネのかかる政治」を進めた安倍・菅政権 対 岸田・石破政権の対決。
「裏金問題」「旧統一教会関係」「保守岩盤層のためのカネのかかる政治」を担ったのは幹部五人衆と茶化しの予算委員会質問を重ねた<安倍チェルドレン>が、問われる。