2021 07/03 15:29
Category : 放送
「普通であることを祈った」 福島モノローグ210703
福島県富岡町。震災後10年。立ち入り制限区域には往時の一割のヒトしか、戻っていない、と。
そこで、一人暮らし、飼い放たれた牛馬犬猫と暮らす、一人の男性。
22021年正月日の出。
震災以来、「おせち」「初詣」もない正月の10年。
地域の浜の展望台に、初日に立ち会う。しばし、合掌。祈る。
「(なにをいのりましたか?)普通であることを祈った」。
開校後135年の小学校。入口には「解体工事中」の幟・
「これでまた一つ。記憶が消えてゆく」。そう、ポツリ。
もとはといえば、国は牛馬に殺処分の指示。
「(何日も水、エサがあたっていない母子牛)子が乳を求めて近寄るが、母は知っているから蹴とばす」。
「数日して行ってみたら、二頭とも死んでいた」。
野菜を植えた。出来は悪い。
「あと2年くらいしたら、野菜を植えてみる」「(帰村者が)なにをやってたんだ」と聞いてきたら。
「野菜つくってた、さ」「それが、挨拶だ」。
訪ねていくと、犬の新生犬が一尾。
「一頭しかいないから、母犬は神経質になっているようだ」。「子をほっとくと、カラスにとられるぞ」。
帰還者一割。その言葉が、いかにも重く、厳しい。
「福島復興五輪」。うかれていて、良いのであろうか。
(番組案内)「福島モノローグ」 [Eテレ] 4月14日(水) 午後10:00 ~ 10:55
2011年3月の東京電力福島第一原発の事故後、
全町民が避難した故郷の町に1人とどまり、取り残された動物たちの世話を続けてきた松村直登(まつむら・なおと)。
震災から10年、町民がほとんど戻らぬまま「復興」の名のもと、再び激しく変貌していく町で、松村はいかに失われたかけがえない日常を取り戻そうとするのか。
松村のモノローグを通じ、福島の地に差す再生の光を探る。
福島県富岡町。震災後10年。立ち入り制限区域には往時の一割のヒトしか、戻っていない、と。
そこで、一人暮らし、飼い放たれた牛馬犬猫と暮らす、一人の男性。
22021年正月日の出。
震災以来、「おせち」「初詣」もない正月の10年。
地域の浜の展望台に、初日に立ち会う。しばし、合掌。祈る。
「(なにをいのりましたか?)普通であることを祈った」。
開校後135年の小学校。入口には「解体工事中」の幟・
「これでまた一つ。記憶が消えてゆく」。そう、ポツリ。
もとはといえば、国は牛馬に殺処分の指示。
「(何日も水、エサがあたっていない母子牛)子が乳を求めて近寄るが、母は知っているから蹴とばす」。
「数日して行ってみたら、二頭とも死んでいた」。
野菜を植えた。出来は悪い。
「あと2年くらいしたら、野菜を植えてみる」「(帰村者が)なにをやってたんだ」と聞いてきたら。
「野菜つくってた、さ」「それが、挨拶だ」。
訪ねていくと、犬の新生犬が一尾。
「一頭しかいないから、母犬は神経質になっているようだ」。「子をほっとくと、カラスにとられるぞ」。
帰還者一割。その言葉が、いかにも重く、厳しい。
「福島復興五輪」。うかれていて、良いのであろうか。
(番組案内)「福島モノローグ」 [Eテレ] 4月14日(水) 午後10:00 ~ 10:55
2011年3月の東京電力福島第一原発の事故後、
全町民が避難した故郷の町に1人とどまり、取り残された動物たちの世話を続けてきた松村直登(まつむら・なおと)。
震災から10年、町民がほとんど戻らぬまま「復興」の名のもと、再び激しく変貌していく町で、松村はいかに失われたかけがえない日常を取り戻そうとするのか。
松村のモノローグを通じ、福島の地に差す再生の光を探る。