「ヒトが独り占めしないで、動物の分も残しておきましょう」 高野山金剛峯寺の森
​​​ 動物の食べるものを分けてくれている トチノミの成分「サポニン」
  換言するに「ヒトが独り占めしないで、動物の分も残しておきましょう」。そういうことだ!!。

 

 高野山金剛峯寺山林部長の山口文章師は、そのように受け止めた。
 四手井綱英 京都大学名誉教授は「里山」の命名者としても知られる。そうで。

 金剛峯寺山林部長。
 実に2000ヘクタールの山林管理にあたる、要職。間伐材を、定期的に処理する。
 間伐材ともうしても植樹後50年を経た樹木。高い付加価値の保有で知られているらしい。

 豊富な山林に包まれた高野山のたたずまい。
 そこには「根本密教の道場にふさわしい、山容と森林」「雰囲気を維持する独自の森にして」
 「独自の林相、他に類似の箇所をみない森」と、1200年の偉容を受け継ぐ。

 江戸時代には高野山独自の山林奉行が配置されていた、今の時代は山林部長。
 「高密度(の森林)」「信仰の力を加えた集約的な森」「時日をかけた空間的広がり」「長生きできる木の維持」。
 13歳で出家、学部卒後には木材会社に勤務して全国をまわるも、30歳をすぎたところで金剛峯寺の職員に採用。
 「凜とした雰囲気をもつ」「真摯な森」、そして「根本密教の道場にふさわしい、山容と森林」と、伝統をうけつぐ。

 山口師は申される。
 「東洋思想 Cosmic Buddha の<思い>で」。1)大自然の力、2)大自然の中に力をもらう、3)無明をいかされる。

 21年2月13日放送「NHKこころの時代~宗教・人生~」。
 放送は「奇跡の森と真言」 放送の要旨は「樹齢700年の霊木が立ち並ぶ奇跡の森と真言密教の関係を体験的に語ってくれる」、と。