江戸文化を論ずる 葛飾北斎を通じて181103
このマチで葛飾北斎を論ずる。そうした機会があった。

NHK番組でしばしば取り上げられる。その方向は作品論の深みで、芸術系譜の波及という点が論点。

そう心得て参加してみたが、基調はいささか異なった。強いてもうすと後者の<作品波及>が論点であった、か。

1)林忠正。この画商について理解を。そうした視点が示された。
 西欧に16万点の作品移転、3500倍の売却価格、信頼できる客人を選び、個室で3点のみ見せて商い。

2)『富嶽三十六景』など観光ガイドブックが著名ながら、表に出ない膨大な春画の刷りもの。
 春画は<魔除け>にして、人生の<教材>。

3)最後は19世紀末、西洋画壇の<閉そく感>。そこに本 邦の<浮世絵>が新機軸を提示との視点。
 こちらは西洋の美術史や絵画史のうえでも論じられている論点であろうから、餅屋には餅屋の議論があるか。

 会場に二群の作品がまわった。
小生が注目したのは刷られている和紙。どこの産が最適であったのか。
 たずねる時間もなかったけれど。(「神奈川沖浪裏」の視点と印象派作品の視点=丘陵から鳥瞰の対比はあったが)。