2016 12/29 09:08
Category : 書評
災害・戦乱=波乱を生き抜く 浅見和彦著『鴨長明と方丈記』
この秋は鴨長明の没後800年にあたっていたか.その年を機に、本書が出版され、NHKラジオ第二放送で、「NHK カルチャーラジオ 文学の世界」で取り上げられている.
災害.それが記述の柱の一つになっている.「自らの葦で災害現場を歩き回り、被災の惨状を記しとどめた」(003)と、ある.
長明に二つの姿
「思い通りの方丈の草庵を造って満足感にひたっている姿」&「(草庵への愛が)仏が堅く禁=いましめている執着であることを知っている姿」.
二つの姿を確認し、長明が選んだ答え.それは「阿弥陀仏の御名を唱え続ける」(151p)とする.(日本放送出版協会 2016年)