湿原温泉郷の芸術館 グリーンパークつるいー中ー
湿原温泉郷の芸術館 グリーンパークつるいー中ー



湿原周縁の非火山性温泉.
 <グリーンパークつるい>は、1980年に非火山性温泉を掘削し、これを泉源に村営の<国民宿舎>としてスタートしたと、記憶する.
 これに先立ち、標茶町茅沼で<憩いの家>という町営施設が開業し、いわば非火山性温泉の掘削に努める自治体が出現した.

 その標茶町に先立ち、浜中町に民営ホテルが<温泉>を売り物に、開業したと記憶している.
 かくて、温泉と言えば<阿寒・弟子屈>と限定された火山性温泉に対して、釧路湿原周縁の<非火山性温泉>の開業期を迎えた.

幌呂凍原社.
 幌呂凍原社は<短歌>の結社である.
 どのようないきさつがあったかは承知していないが、<グリーンパークつるい>が開業した当時から、結社の作品が浴室入り口に掲示されていた.

 あらためて写真におさめてみると、12首の和歌が<短冊>に記載され、掲示されている.
 女性の投稿・作品が男性をうわまわっているが、すでに40年余の伝統をほこる<農村文藝>の格調高い、作品.

 結社名は「幌呂 凍原社」なのか、「凍原社 幌呂」か悩ましい.
 縦書きの結社名.伝統的な改行なら、「幌呂 凍原社」.しかし多くの表記が<横書き>記載の昨今、その原則に従うと「凍原社 幌呂」.

そうしたコトは<些事>.
 作品を展示替えする頻度を聞いたことは、ない.
 しかし、提示しつづける作品、作歌活動の基盤.また掲示する施設の<文化性>を、評価するべきでは.

 <グリーンパークつるい>.確かに<農村文化>の<脈流>を、都市の市民にも<橋渡し>している.