金属研磨職人 新潟
 金属磨職人 新潟.小林一夫さん.昭和18年生まれ.

「ipad」の見事に磨きあげられたデザインが、新潟のマチ工場から発信された.

 金属研磨という、微細にして優美なモノつくりの現場から、後継者育成を伝えている.

 農家の長男.本業に見切りをつけて技術の世界に身を投じる.背景には「燕市の洋食器輸出」があった.

 新興の技術者に聞こえてきた噂は、「ホコリをすって、金をもうける」.

 そこから、ヒトに真似のできない、新しい領域への挑戦.複雑な形の手作業領域に存在感をみつけだす.

 事業が軌道にのったところで、バブル崩壊.一社の下請けをしていたことが、<ウラ目>に出た.

 機械を譲り、従業員を縮小して、「仕事がない」の悲哀を実感.

 近代化、合理化、大型化.道具があれば、手さきの技術はコストがかかる時代.

 後継者育成に汗ながす.自分の子は後継しない.でも、なぜ、若手育成.道具があればモノはできるも、

 道具は道具をつくることができない.要は、機械研磨と職人手製、そこの違いを解する利用者、消費者の支持、か.(NHK総合 2014年放送)