山田啓二・松本紘・山折哲雄談「宮さま、京都にお還りやす」
山田啓二・松本紘・山折哲雄談「宮さま、京都にお還りやす」。『文藝春秋』2012年10月号掲載の座談会。

 明治天皇崩御100年といわれると、今年は確かにそうだ。注目しておきたい談話。
 山折「政治・経済の中心である東京と、芸術・文化の中心である京都」。
 松本「大学の原型はもっと昔の京都にあった。『大学寮址』(略)は九世紀後半だといいますから、一〇八八年創設のポローニャ大学よりも古い」
 山折「科学技術だけに頼って暴走させないための精神的な哲学、人生観というものが必要」(251p)

 即位の礼と大嘗祭。この二つが東京で営まれたことについて、「いつの間にか儀式の重要性を理解していないお役人が全部決めてしまっていた」との山折に、松本は「文化的な背景を議論することなく、そうなってしまった」と応じる(254p)。

 歴史の意味と形。儀式は形で、意味に「文化的な背景」がこめられていると、いうことか。

編集 テラマチ : 伝統を築くのは大変な時間を要しますが 壊すのは一瞬ですね
編集 ペン : 天皇は大嘗祭を経て神になるのです。この意味を知らないで形式だけ・・では意味が無いとペンも思います。即位にまつわる話は色々有りますが今のお偉いさんは「迷信」として無駄だと思うのでしょうね