永井路子著『北条政子』
 永井路子著『北条政子』。韮山にあった平家の代官・山木兼隆からの恋文が21歳になった政子の身辺に届く。
 北条時政は頼朝の岳父でのちに執権を務めるが、発端は平家に近寄った側面。

 そこをのちの歴史の経過が示す源氏の背後で存在感を示すのは、貴公子・頼朝の女性に対する用言、手練手管であったか。
 いやそもそも、源平の戦いとはいうが、同じ武家の対立で同根の争いであったことの証左なのか。

 どなたかが買い求めた角川文庫本が書棚の中に。分厚い一冊、しばらく放置されていたが。
 これまで永井文学に接点はなかったが、はじめて手にして読みはじめ。

 作者の背景に歴史学者の一家が控えているそうで、その手法には確かな裏付けをもつとされている、が。 (角川文庫 1978年)。

編集 freehand2007 : 学生時代に聞かされた記憶があります。「源平の戦い」とヒトは言うが、そうではく平氏対平氏の戦いであると。記憶によると、その根拠が清和と桓武の流れをくむ「天皇家の臣下した一族」とまでは、説明があったようには記憶していませんでしたが。案外、度忘れかも(笑)。ありがとうございます。
編集 ペン : 源氏と平氏は友に天皇家から臣下した一族ですから本当は同類なんですよね。鎌倉幕府は実は平氏の政権だったってペンは思います。