2011 10/30 09:32
Category : 書評
樋口一葉といえば、短命・短編・薄幸の思いがよぎる。他方で近代文学では女性職業作家の先鞭を付したとの思いも強い。
作品を丹念によみ、それぞれの作品に対する検討、解析、評価が多い中、全体像を検討するなかで、なにが見えてくるのか。
本書では作家論と作品論が大きなテーマかと思う。作品論では『大つごもり』『にごりえ』『十三夜』『たけくらべ』などが検討される。
テーマの多様性。作品を通じての主張。そこに一葉作品の特質があると、著者は提示している。「いくつものテーマ、ストーリーが何重にも隠されている」(まえがき 口絵)。
女性の身で、女性をテーマにすえ、文壇で注目をうけたゆえんであり、しかも長く愛される要因ということかと、思いいたらせてくれる。(日本放送出版協会 1997年)。
作品を丹念によみ、それぞれの作品に対する検討、解析、評価が多い中、全体像を検討するなかで、なにが見えてくるのか。
本書では作家論と作品論が大きなテーマかと思う。作品論では『大つごもり』『にごりえ』『十三夜』『たけくらべ』などが検討される。
テーマの多様性。作品を通じての主張。そこに一葉作品の特質があると、著者は提示している。「いくつものテーマ、ストーリーが何重にも隠されている」(まえがき 口絵)。
女性の身で、女性をテーマにすえ、文壇で注目をうけたゆえんであり、しかも長く愛される要因ということかと、思いいたらせてくれる。(日本放送出版協会 1997年)。