千玄室著『茶のこころ世界へ』
 玄室著『茶のこころ世界へ』。裏千家の15代当主が、京都の気風、そして茶を国際的に広めた哲学と行動、支持の広がりを示す。

 8話を多分、四部で構成しているかと思う。茶のこころ、茶をうみだした京都の気風、現代の生活と教育への提案、茶の国際化。

 茶の国際化は、啓発過程と支持回帰を示す。「不易流行」「和敬静寂」「市井山中」。茶の世界の得心が、端的に嶋される。

 茶は日本文化を代表する。ミレミアムの国連総会。総会後に事務総長の提案(111p)で、代表たちに茶席を設けた経緯は、茶の持つ意味を示しているのかも。