2011 08/24 07:04
Category : 書評
船曳建夫『「日本人論」再考』。『菊と刀』、『ジャパン アズ ナムバーワン』、『日本人とユダヤ人』、『タテ社会の人間関係』。
このように書き並べるまでもなく、ここに並べた本が広く読まれた時期がある。いま、回想するに1970年前後と言う年代が、どういう時期であったか。国論を二分した安保闘争があって、高度経済成長をまっしぐら、オリンピックもあったが日韓条約、大学管路法案、安保再改定、沖縄返還。戦後かわった日本が、再び変化した局面であったように、おもえる。
多くの日本人論、日本文化論が数え切れないほど提示されたが(7p)、いままた新たな「日本人たち論」が必要だ(140p)との立場をとる。
「臣民」「有衆」。天皇の側近、その周辺に勅任官や親任官と国民(30p)。
「世間とは個人、個人をむすぶ関係の環」(56p)
「古典というのは、読まれずにその名だけが流布する段階に至った著作」(60p)。
1960年代を境に、前を「宮本民俗学」、後ろを「テレビ民俗学=プロジェクトX」がうけもつ。1950年代までの農民が、それ以降は職人となって、巨大プロジェクトの中に現れる」(79p)。
江戸期に造り上げられた社会=持続可能な循環型社会は日本の歴史の中でも傑作の一つ」(121p)。
「日本人論」というものがまっとうな議論を呼び起こすには、歴史学が一番重要なディシプリン(学問体系)となると思います(134p)。
「慣行にしたがわないわけにはいかない状況」を、どちら向きに生きているか、で問題は大きく違います8138p)。
さてさて、本書で取り上げられたそれぞれの日本人論、日本文化論を丁寧に読んでみたいと、読後には考えた。理解はそこからかも。
このように書き並べるまでもなく、ここに並べた本が広く読まれた時期がある。いま、回想するに1970年前後と言う年代が、どういう時期であったか。国論を二分した安保闘争があって、高度経済成長をまっしぐら、オリンピックもあったが日韓条約、大学管路法案、安保再改定、沖縄返還。戦後かわった日本が、再び変化した局面であったように、おもえる。
多くの日本人論、日本文化論が数え切れないほど提示されたが(7p)、いままた新たな「日本人たち論」が必要だ(140p)との立場をとる。
「臣民」「有衆」。天皇の側近、その周辺に勅任官や親任官と国民(30p)。
「世間とは個人、個人をむすぶ関係の環」(56p)
「古典というのは、読まれずにその名だけが流布する段階に至った著作」(60p)。
1960年代を境に、前を「宮本民俗学」、後ろを「テレビ民俗学=プロジェクトX」がうけもつ。1950年代までの農民が、それ以降は職人となって、巨大プロジェクトの中に現れる」(79p)。
江戸期に造り上げられた社会=持続可能な循環型社会は日本の歴史の中でも傑作の一つ」(121p)。
「日本人論」というものがまっとうな議論を呼び起こすには、歴史学が一番重要なディシプリン(学問体系)となると思います(134p)。
「慣行にしたがわないわけにはいかない状況」を、どちら向きに生きているか、で問題は大きく違います8138p)。
さてさて、本書で取り上げられたそれぞれの日本人論、日本文化論を丁寧に読んでみたいと、読後には考えた。理解はそこからかも。