白川静著『漢字―生い立ちとその背景』。
 白川静著『漢字―生い立ちとその背景』。濃密である。神意、神事があって、字は固まってくるとの立場。
 
 漢字といえば形をもじった字からなるとの見方もあるが、抽象的な心象事項にも形をあてはめており、表意文字のすぐれた機能が説明される。

 他方で、意味を十分にとらえることなく継承し、意味を十分に検討することなく用いられている字が圧倒的に多い。力の弱体である。