2011 04/07 21:38
Category : 書評
鹿島茂著『山田風太郎ー大ウソが語る「真実」』。2005年12月の「こだわり人物伝」は、江戸川乱歩と山田風太郎。
江戸川は少年雑誌に明智探偵と小林少年のコンビで登場していたのを読んだくらいで、荒廃した洋館の恐怖を思い出す。
山田風太郎はまったく縁がない。敷いていうなら「あの日あの時 昭和20年」(NHKBS)の10分間番組に「医学生 山田風太郎の日記」として朗読されたことで知っている。
本書を読むと、中退した日本医科大学時代の戦中日記が公開されたものらしい。
そういうわけで、内容を紹介するには、縁がなさすぎる。でも、小説家が二つの歴史的事実の間を埋めるために、「ありそうな」かたちで示そうとするのに、山田は「ありえたかもしれない」推測で埋める道を選ぶとする(98p)。
多くの作家が99%の確証をもって埋めるが、山田は1%の可能性があれば、そこで考えられることをストーリーにするということ、か。(日本放送出版協会 2005年)
江戸川は少年雑誌に明智探偵と小林少年のコンビで登場していたのを読んだくらいで、荒廃した洋館の恐怖を思い出す。
山田風太郎はまったく縁がない。敷いていうなら「あの日あの時 昭和20年」(NHKBS)の10分間番組に「医学生 山田風太郎の日記」として朗読されたことで知っている。
本書を読むと、中退した日本医科大学時代の戦中日記が公開されたものらしい。
そういうわけで、内容を紹介するには、縁がなさすぎる。でも、小説家が二つの歴史的事実の間を埋めるために、「ありそうな」かたちで示そうとするのに、山田は「ありえたかもしれない」推測で埋める道を選ぶとする(98p)。
多くの作家が99%の確証をもって埋めるが、山田は1%の可能性があれば、そこで考えられることをストーリーにするということ、か。(日本放送出版協会 2005年)