上塚 司・高橋是清著『高橋是清自伝』(下巻)

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上塚 司・高橋是清著『高橋是清自伝』(下巻)。通勤の往き帰りに、文庫本で読んでいる。下巻も終盤。

 日銀副総裁の肩書で、外債購入に英国。米国を巡遊する終盤の一節を読んでいる。

 4回目、5回目の外債発行。他方でロシアとの戦争も終局から講和条約交渉へと舞台を移す。
 その間に、3億、5億の外債、ほかにも内国債の発行もおこなわれている。

 その引き受け依頼を通じて明らかになるのは、我が国への米欧の評価。それが日増しに高まり、信頼感を獲得してゆく軌跡ということ、か。

 不思議な気がするのは、高橋の交渉相手国が、まずは英国。ついでアメリカ、そこへフランスが参入する。
 日本銀行創設や、帝国憲法の起案では、ドイツ・プロイセンなどに範をもとめたのに、なぜ英・米・仏、か。

 残り、わずか。残りページの少なくなってゆくことは、楽しいが。