加藤徹著「日中二千年漢字のつきあい
 加藤徹著「日中二千年漢字のつきあい」。漢字は中国から伝来の文化。我が国は口承伝承の中に、やがて漢字による記録化を覚える。

 「最初に伝わった文字が、『魔性』をもつ漢字でなかったとしたら」(20p)、「国名を中国に伝えたのは702年の遣唐使のとき」(38p)、「漢文学習は、純粋な教養であり、『粋』な遊び」(58p),

 「和製漢語=(明治以前からある)日本人の歴史や生活の中で生まれた漢語」と「新漢語=西洋近代の学問を翻訳する過程で考案された漢語」(71p)

 「中華人民共和国」の国号。「中華」は、純粋の中国製漢語、人民も共和国も、日本漢語。かくて国名の3分の2は、日本語になってしまうが、さりとて適切な代案が浮かばなかったーという(75-76p)。
 NHK「知るを楽しむ 歴史に好奇心」テキスト 2007年4月 日本放送出版協会。