生計・雇用のモノづくり
 日米で民主党が苦戦している。チェンジしたのはよかったが、まずは雇用が改善されない。

 日本の民主党は、自民党体質の政治とカネのシガラミをかかえたままで、日米・日中・日露の外交関係にしても前政権の押し付けや未解決事項のツケが、弱体体質の弱み部分から火山活動のマグマのように、吹きだしている。

 そもそも戦争をすすめ、敗戦を結果し、アメリカに支えてもらって出来上がった政権がすすめてきたことのツケが、今、具体化している。

 そのことを、この一年で発生したかのように、立場が変化すると平然と言い放つ歴史認識の不足と、政治哲学を欠く政治家が国論を二分しているように主張し、メディアもなにかといえば野党の政治家に語らせて、書きまくっているが、その内容は「金太郎飴の図案」。

 アメリカにならった市場原理と自由競争は前政権の選択路線。
 前政権がお手本としたアメリカ自体が、モノつくりの海外移転で富める階層と貧困層の格差をつくり、技術開発の基盤が崩壊したために、宇宙開発にしても先行きが不透明になっている。

 日本の投資が海外ですすみ、廉価にして大衆的な商品が逆輸入される。円高は、それをいっそう後押ししている。
 輸出業界は円高に苦しみ、国内でのマーケットも広がらず、それでなくとも改善されない高コスト体質が、輸出価格の利ざや縮小で展望を失っている。

 農産物自由化、関税撤廃。食を犠牲にして、工業製品輸出の経済を導入してきた結果、農業は飼料・肥料を輸入して、自動車を輸出している。

 機械化で大量生産。ために長持ちしない製品で資源を無駄遣いし、愛着を欠いて常に買い替えが浸透。環境に負荷、文化の低俗化を招いているように思える。

 環境、文化に配慮することで、雇用と生計を持続するモノづくり。中小、零細企業がつちかってきたノウハウを、国際的に評価する戦略を国はもつべきであろう。