天保7年 異国船一件
 7月25日に択捉島にやってきた異国船記録を読んでいる。どうも新潟から、ロシアに漂着した船の乗組員を、日本領と考えられていた最東端の択捉島まで帰還させてくるのが、目的であったらしい。

 そこまで帰着させると、あとは僚船が国内に同道してくれるという認識があったもののようである。
 昼過ぎ接近してくる船を異国の船と認識、打ち払いを検討中のところ、船からおろされた小船に3人の「乗組み参り」の者が上陸を求めてくる。

 漁業会所、停泊中の商船。藩の役人は、証言の収集に翻弄する。第三者の判断、印象、証言。客観性を高める努力が続いている。