意識朦朧 精神の異常
今日一日、今日が何日なのか不確かなまま過ごしていた。

とある交差点
私は直進レーンに止まっていた。
左の左折レーンにはワゴン車、メガネをかけたおっさんが運転席に座っている。
私の車の左前方に止まっている単車のヘルメットをかぶった男が振り返り
私の顔を見ながら単車ごとバックしてきた。
白い光のヘッドランプを点けっぱなしにしているから
「まぶしいっ!!」と文句を言うのかな?と思ったが
どなる声がしない。
私の顔をジロジロと見ているだけである。
薄気味悪いったらありゃしない。
私の顔を確認しようとしているのか、覗きこもうとしている。
なんとなく注意をそがれるのがアホらしくなって、
私の視線を前方に戻して無視していたら
単車の男がなにやら不思議そうな眼差しになり
左隣に止まっているワゴン車の男と、言葉を交わしだした。

信号が青になり、ワゴン車は左へ曲がり、単車は直進する。
しばらく単車の男を追走するように走っていたが、
前方にスピードをおとした車がせまっていたのでブレーキを踏んで
私もスピードをおとした。
単車は、そのままのスピードで走りぬけて姿が見えなくなってしまった。

そこで、どえらい記憶が戻ってきた。

ワゴン車の男と、単車の男が誰だったのか・・・・・。

数十分前まで私と言葉を交わしていた、私の上司だった。