「京料理紀行 ~和食の“おもてなし” 育てる力の質、レベル、クオリティ」231207
 (依頼者)「もうちょっと、ピリッとさせて」。(和食店主)「ピリッとですね、畏まりました」。
 仕出し料理を贔屓の専門店に頼んで、客人をもてなす習慣は京老舗の定番。
 近く開催。帯問屋の亭主は、首都圏から迎える女性たちの<おもてなし>に仕出し料理の粋人に依頼してる席。

 承っているのは、「木乃婦」三代目の高橋拓児師。「ハイ、私たちは育てられております」。
 経営のお店での晩餐なら一人前2万円や3万円~が定番の司厨士。
 亭主は知る人ぞ譽田屋 山口源兵衛師。創作デザインで知られ、1738年創業の十代目、国内・国外に「熱狂的支持者」をもつと言う師匠。

 さて、<ふるまい>の当日。店には10人ほどの女性たち。仕出し料理を開いて、亭主は「オッー、美しい」。
 接待をうける女性たちは一様に感動。亭主は椀を一口。「ちょうど、よい」「良くなった」と合格点。
 2017年1月4日に初回放送。「京料理紀行 ~和食の“おもてなし”」。

 視聴しながら、「育てる力の質、レベル、クオリティ」と言ったことを考えた。
 そして提供者の対応力、開発力、提案力に、ある意味<すごみ>すら覚えた。
 当初はいつもの「関西風の用意」を念頭に、打ち合わせでは準備したのかも。

 しかし<お接待>をうける客人は、首都圏からのお得意さんの来報する予定の場面であった、ようだ。
 亭主はそこを念頭に、「もうちょっと、ピリッと」。そうした展開であったのかも。
 番組では亭主の属性など知る由もなかったが、そこは、京都人なら一目で理解できる著名人。名を示すキャプションなどまったく、不要。

 師走の夕刻。市内で女性たちの小グループの会合があった。
 楽しみにしていた望年会の料理が、いささか女性にはキツかった、ようだ。
 その様子をみて思い出した、「京料理紀行 ~和食の“おもてなし” 育てる力の質、レベル、クオリティ」231207

(番組案内)
 日本人の伝統的な食文化「和食」。その礎を築いた京都の料理人をたずねる「京料理紀行」。
  京都ならではの食文化「仕出し」を守る料理人の髙橋拓児さんの営みを追う。
法事や茶会などで振る舞われる仕出し料理は、夏の祇園祭が最も注文の多い時期。
老舗帯問屋では得意先を迎えるために髙橋さんの料理が欠かせない。
料理に込めた「おもてなし」の心を料理人と帯問屋の会話からひもとく。最新の4Kカメラで撮影した映像美にも注目。