裸一貫、身ひとつで移住先の経済 「前貸商人 まえがししょうにん」待ち受けた220902
裸一貫、身ひとつで移住先の経済 「前貸商人 まえがししょうにん」待ち受けた220902

漁業は農村の前浜で行われ、農業経営の合間にたんぱく源の採取であった。
水田稲作及び畑作で特殊林農林産物の余剰から開発投資を行うため原始的蓄積があった。
北海道には裸一貫で移住、家を建てるところから開拓が始まる。
土地開墾、種まき、手入れ、収穫、換金。その間の、生活・正業を丸抱えすることも必要であった。
漁場や山林を経営する商人は、資金力にモノ言わせて支度金、生活資金&生業資金を事前に貸し付ける。

収穫後、それぞれの出来高は「買い手市場」で決まる。
その売上額から、貸し付けた元金+相当の利息が加算され、その差額を稼ぎ人は手にする。
翌年、再生産の種モミがなければ、それの金額を前借することから始まる。

「詐欺 さぎ」
→「いつわり、あざむくこと」
→「他人をダマして錯誤におとしいれ、財物などをダマしとったり、瑕疵ある意思表示をさせること」

「瞞着 まんちゃく」
→「あざむくこと、ごまかすこと、人の目をくらますこと」(『広辞苑』 第七版)

零細農林漁民はともかく、蝦夷地及び近代の北海道において、アイヌ民族が不可避であった社会システム。