珍事は天変地異だけで十分
worldwarZ、ブラッディ・カンザス、螺旋、ラスト・チャイルド、20世紀の幽霊たち等、Amazonから。昨日の朝の注文で今日の昼前着。Amazonのハナレワザ?毎度ながら感心。花は散ったのだから“花曇り”とはいわないだろうけど、薄日。ときおり強い初夏のような日ざしも。昨日までの“真冬モード”は、皆無。一昨日、時間切れで渡辺に撮ってきてもらった裸眼3Dの展示の様子、なんど見てもムリのない立体感がありショック。50-70インチレベルまで出そろったようだし、想像以上にはやい展開になりそうだ。朝日朝刊に福島三春の枝垂れ桜。まだ2分咲きらしいが雪をかぶり「雪見も花見も」とキャプション。東京朝刊には石原都知事の「与党は帰化した子孫多い」と地方参政権がらみの発言が大見出しに。「帰化」というコトバは奈良平安のものだとばかり思っていたので精読。政治面をまず読むことはないけど、呆れた。おれがフランスとかアメリカに永住すると「国籍を取得」するのではなく「帰化」したことになるのか?永住権とって暮らしても「よくわからないだろうから選挙させないよ」といわれちゃうのか?寝起きのぼんやりとしたアタマのままで「帰化」というなんとも奇妙というかおぞましいイメージの漢字2文字が気になってwebで「帰化」を引いてみた。

   「帰化」という語は、もともと古代中国の中華思想に基づき、   周辺の異民族が中国帝王の王化を慕って帰順し、その国家的秩   序に従うことを意味したが、7世紀末~8世紀に中国の国家制   度に倣って律令国家を樹立した日本の支配層は、同時にそのよ   うな中華思想も受容して、それ以前に海外から日本に移住して   きた人々をすべて天皇の徳を慕って「帰化」したものとみなし   た。すなわち、古代の渡来者を一括して「帰化人」と称するの   は律令国家支配層の歴史観に基づく見方であって、7世紀以前   の日本列島にまだ帰化すべき国家の確立していない段階の渡来   者に用いる歴史用語としてはふさわしくない。また「帰化」の   語は、今日においても外国人の日本国籍取得を意味する法律用   語として用いられるが、明治以降の「帰化人」の多くが朝鮮    人・中国人であり、これらの人々を日本人と異なる、差別・蔑   視されるべき人々とする偏見が、日本の朝鮮・中国に対する植   民地支配・侵略の思想的背景にあった。古代の渡来者を「帰化   人」とみる歴史観は、このような東アジア近隣への日本の支配   を歴史的に遡及(そきゅう)させて正当化していこうとする誤っ   た観念に陥りやすいという指摘も考慮されるべきであろう。    (『日本大百科全書』)

とあった。国語屋らしいというかこれもまたアバウトすぎる気もするが、ま、おおむね理解。Googleだとすぐ下にヒットしたのが「牛糞由来の帰化植物」というのがあり「…畑地に直接侵入する、牛糞由来の帰化植物は畑地内に耕地雑草として定着することになり…」などと埒もないことが列挙されている。検索で見ると「植物の帰化」というのはかなりあった。植物。つまり「意思の有無ゼロ」の移動状態を指している。これ、やっぱり「ひと」には似合わない。猫も杓子もに過ぎないか。
ま、そんなことで目が覚め、濃いガテマラを3杯飲み、もう一度東京新聞朝刊に戻った。イシハラ、むざん。tokyoメガロポリスは、いつまでこんな「ひと」を首長に選んでいるのだろう。選挙いこうかな、と物心ついてからはじめて思った。春がこないままに過ぎていく妙な年とはいえ、ミレニアム騒動から10年も経って、まだこんなことを論じていることが不思議といえば…。
それにしても「帰化」。なんとも不埒な漢字の構成で、品がなさすぎ。