2009 09/28 21:13
Category : 日記
ギレルモ・デル・トロ&チャック・ホーガン/大森望訳/早川書房刊
今年六月にアメリカで刊行されベストセラーとなって9月に国内出版という後書きを本屋で読みながら未読の作家のせいもあり迷いつつ、ブックカバーのインパクトに負けて購入。読了まで10日かかったのは仕事のあい間を縫ったせい。映画にしてしまうと、おぞましさだけが際立ってしまうだろうが、小説で読む限りはかろうじて踏みとどまっているのがスゴイ。そろそろダメになるか、と思いながら最後までいけた。ストーカー→S・キング“呪われた町”→小野不由美“屍鬼”と来て、小野が極北、と思っていたけど、ギレルモ・デル・トロ“ザ・ストレイン”が金字塔となりそうだ。三年がかりの三部作第1弾とあるが、これ一冊の超弩級迫力も申し分なし。ヴァンパイア・ストーリーは、喪失し再生不可となった愛の物語なのだと、あらためて気づく。刈り込まれていながらも十二分なイメージをかき立てるディテールのうまさが、そんな気持にさせたのか。大森望の翻訳は、まことに読みやすく、入り込めた。近ごろ出色の一冊だろう。それにしても、こんなテがあったのか。脱帽。映像化されたら、観ないだろうけど。
今年六月にアメリカで刊行されベストセラーとなって9月に国内出版という後書きを本屋で読みながら未読の作家のせいもあり迷いつつ、ブックカバーのインパクトに負けて購入。読了まで10日かかったのは仕事のあい間を縫ったせい。映画にしてしまうと、おぞましさだけが際立ってしまうだろうが、小説で読む限りはかろうじて踏みとどまっているのがスゴイ。そろそろダメになるか、と思いながら最後までいけた。ストーカー→S・キング“呪われた町”→小野不由美“屍鬼”と来て、小野が極北、と思っていたけど、ギレルモ・デル・トロ“ザ・ストレイン”が金字塔となりそうだ。三年がかりの三部作第1弾とあるが、これ一冊の超弩級迫力も申し分なし。ヴァンパイア・ストーリーは、喪失し再生不可となった愛の物語なのだと、あらためて気づく。刈り込まれていながらも十二分なイメージをかき立てるディテールのうまさが、そんな気持にさせたのか。大森望の翻訳は、まことに読みやすく、入り込めた。近ごろ出色の一冊だろう。それにしても、こんなテがあったのか。脱帽。映像化されたら、観ないだろうけど。