七夕満月、再。
星は見えず、か。奄美ロケの最終日が七夕だった。その前夜打ち上げを兼ねたバーベキューのとき空に出ていた月もまた、満月だったような…まだ4年とも、すでに4年とも。北を南へと反転させた、奈落から百年豪雪の冬へとつづいていく、その夏。ゆうべ夜半にタバコを買いに外に出たとき、ふと空を見たら雲隠れのいびつな月が一瞬。コンビニを出たら、雲におおわれていたが、あれが十四夜月。とすれば、きのうの宵に、その人の声を聴きたくなったこと、むりもない。のか。すべては過ぎていくのだが。

4年前の奄美ロケがちょうど七夕かけてだったことを思い出し、月齢表でたどったら新月だった。6日の夜に浜に張り出したデッキでバーベキューをしながら月談義をしたことも。一口だけよ、とホテルの女主人から出された50年ものの黒糖焼酎の濃厚さと芳醇さも、また。奄美越え、奈落越え、豪雪越えと続いた2005年のことだった。