雲間の十三夜
荒編とエディットシートを終え、気分転換に近所のカフェクリエに。渡辺を呼び出し素材を渡し別れる。公園の周りを歩いていたら群雲に見え隠れする月に気づいた。ベンチに座りタバコを三本灰に。昨日の陽気とはうってかわって寒さを感じた。未来博のフィナーレを見届け通い慣れた夜の東北道を東京に向かって疾走した夜に途中で眺めた十三夜のことなど思い出す。あの夜も高空に雲隠れしながら冴え冴えと輝いていた。ポケットにiPodを入れていたので中島みゆきの「帰れない者たち」をリピート。この歌を聴きながら十三夜を見上げていたのは二年前の晩秋。奈良の地震実験撮影のさなか。歌というのは、しかしせつないものだな。