2005 11/12 03:31
Category : 日記
これでよかったのか間違っていたのか。94年の暮れ、にはじめて顔を合わせたのは小石川のオフィスだった。SがまだプロデューサーでPMとして来たと記憶している。年明けの95年1月の阪神淡路大震災以後、ちょうど10年と10ヶ月。10ヶ月と10日で産まれるのが人。ならば10年と10ヶ月は何を産むのか。あるいは殺すというのか。SHのD2Tプロダクツが幕を閉じることが決まった11月11日の夜、東京は氷雨となった。10/10、11/11と、ゴロだけは並んだが。はじめはSが、終わりはKがとどめを刺した。Sの失態を救う役割としてのK投入だったはずが、自ら首を絞め、墓穴を掘っては救いようがない。サジを投げる以外に道はなかった。話し合いは穏やかですこしだけ悔恨が顔を出したが、それも笑顔に消されていった。窓の外は新宿southの夜景。氷雨前のもやにおおわれ、どこか夢の世界のようにも見えていた。スタートの頃は新宿southは、ただの南口で、甲州街道の排気ガスに汚れた何もないうす汚れた光景だけだった。10年は、南口を新宿southに激変させたが、変われずに消えていく人もいる…それだけのことにすぎない。ピリオッドである。いくらかの感傷を残しながら、読点を打つ。