たぶん頭だけで
10日間を生きていたのだ。嬉しさに歓びにひたりきれずに針のような時間だけが過ぎていく。広告屋として求められたことに応えるという芸者ぶりをよしとしてきたつもりだったが、破綻したよ。しかしどこから道を踏み違えたのか。6月23日の南展か、7月4日の奄美着か。つなぎはじめた7日深夜か。福島泰樹35周年の雨の吉祥寺か。18分に切りそろえた夜か。5分弱に詰めた朝か。この事態をこの事実を受け入れ収めきるためには、ちと時間がかかりそうだから、せめてせっせとクナイプの世話にでもなって温泉療法にいそしもう。おれは湯治部なのだから。