月に憑かれたピエロ
日本郵船博物館の仕事
http://homepage.mac.com/torum_3/r1118/iMovieTheater642.html
で「郵船オペラ」を担当した山田武彦さんからの近況です。
十月は月のきれいな季節。
月見がてらの上のの森の散策はいかがですか?
なお、16日は眉月。17日は三日月となっています。
山田さんは、「秋のクリスマス」にも参加予定。





山田武彦プロフィール
http://www.concert.co.jp/artist/yamada/profile.html
「月に憑かれたピエロ」紹介ページ
http://www.whi.m-net.ne.jp/〜carnival/04pierrot_information
「月に憑かれたピエロ」DO CLASSIC8月号より

シェーンベルクを <奏でる 聴く 観る夕べ>  孤独なピエロが今、甦る

 10月16、17日の二夜にわたって、上野の東京藝術大学新奏楽堂で
シェーンベルクの傑作のひとつである「月に憑かれたピエロ」が上演
される。                           
 1912年に作曲されたこの作品は、無調で21曲から成り立っており
ふたつの木管楽器、ふたつの弦楽器、ピアノという編成の室内楽と、
独特の唱法で語るように歌うソプラノが闇に潜む幻想的で不気味さを
伴う不思議な世界を創出。「月に酔って」「病める月」「ピエロへの
祈り」「赤いミサ」「絞首刑台の歌」・・というように曲のタイトル
だけ見てもイマジネーションが膨らんでしまうのだが、まさに憂いの
秋にぴったり。月のはらむ狂気に触れ、現実と夢の狭間に誘われ、心
の闇に潜んだ第6感さえも刺激してくれること間違いない。しかも圧
倒的な存在感で不動の地位を築き上げた日本を代表するパントマイム
のヨネヤマママコがシェーンベルクを演じるというのだ。     
 そもそも、この企画が実現されることになったのは、1979年、東
京の青山でパントマイムのヨネヤマママコ、ビデオ上映、歌、室内楽
という構成で貴重な舞台が創りあげられたことに端を発する。そのと
きにクラリネットの橋爪恵一も参加していたそうなのだが、そのとき
はコンサート用のホールではなかったという。今回は、音楽主体の舞
台が実現できることとなり、演出家に加藤直氏を迎え、衣装は世界的
な活躍で注目を集めるワダエミが担当。演奏家は、指揮者の三石精一
をはじめ、ソプラノ家田紀子、フルート(ピッコロ)高桑英世、ヴァ
イオリン(ヴィオラ)後藤龍伸、チェロ向山佳絵子、クラリネット(
バス・クラリネット)橋爪恵一、ピアノ山田武彦という豪華メンバー
が揃った。                          
 「今回の最大のテーマはシェーンベルク。偉大な作曲家の魅力に迫
ると同時に、音楽とパントマイムという芸術を見事に融合させること
で、若い世代に舞台芸術の魅力を心ゆくまで感じていただき、ヨネヤ
マママコというすばらしい芸術家の存在を今一度、認識していただき
たい」とする想いが込められている。              
 また、今回は「月に憑かれたピエロ」以外に、同じくシェーンベル
クの管楽五重奏曲作品26も演奏される。こちらも橋爪以外に、フルー
ト(ピッコロ)十亀有子、オーボエ高橋淳、ホルン沢敦、そしてファ
ゴット前田正志と、第一線で活躍する演奏家が集結、シェーンベルク
の響きを存分に堪能させてくれる。               
 それにしても、ピエロ・ロマンティシズムの骨頂ヨネヤマママコが
一体どんな「シェーンベルク」を演じるのだろうか。期待に胸躍らせ
てしまうのだが、おそらく想像以上のステージが目の前に描き出され
るのだろう。                         
 上野の深い森に一歩足を踏み入れた瞬間から、すでに物語ははじま
っている。是非この機会に、日常生活の中に埋もれてしまった感性を
呼び覚まし、心を無限の世界に解き放って表現する自由を味わってほ
しい。                            
            ◆シェーンベルク公演のお問い合わせ◆

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橋爪 Tel:042-522-6135Fax:042-522-5985
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