いびつでないのが
スタジオに着いて一時間もしないうちに呼吸するのが難しくなった。真夏日連続記録と同じ数だけ休んでいないので、たまった疲労があふれ出し、息をさせまいとしたのだと思う。ロビーのソファで背中を押してもらい、なんとかひと息。しかしその後も10時間、頭も目も心も最悪。夏の犬のようにあえいでた。部屋に戻りテレビをつけたらちょうど100m平泳ぎの決勝。準決勝まで逆転に次ぐ逆転で北島はもうダメなのか、と思って見ていたら、なんとも危なげない勝ちっぷりで、あっけない優勝だった。あっけなかったが、思わずテレビに向かって拍手。水泳は歪さのないところがいい。女子サッカー、女子柔道と、どこかいびつな印象の強い競技を見た後のせいか、まことに涼やかで疲れも半減。