満ちゃん家のこと
満腹餃子館  投稿者:東京ぽち
投稿日:2004/05/31(月) 04:08:51


満ちゃんがいなくなってから
はじめて迎賓館に行きました。
店は満員で
ひっきりなしに客が出入りしていました。
焼き餃子を一人前とつけ麺を一人前注文。
カウンターに座り、マツイの記事を読みながら食べ
タバコを3本、灰にしました。
メニューのぶら下がりが新しくなっていて
怪しい日本語は消えていました。
女の人は中国の人のようだったけど
店主の国籍は不明。
やけに明るい元気な対応ぶりで
店の大きさを考えると
なんだかとても淋しかった。
満ちゃんは
いつもにっこりしてたけど
照れ屋なのか声が小さかったんだな…
そんなことを思い浮かべながら過ごしました。
何が変わったというわけでも無いのだろうけど
でも確実に、違う。

人というのは、そういうものなんだね。

あの店を知って二回目だったか三回目だったか
閉店間際に行ったらラジカセで草原情歌が流れていたことがある。
そのメロディを水餃子をつまみながら口ずさんでいた老人客が一組。
外は木枯らしでカウンターからは盛大な湯気と餃子を焼く焔が。

いちども行ったことのない大陸の草原に
自分が居合わせているような
ふしぎな錯覚を短い時間覚えたことを記憶しています。

今夜は
そんなことを思い出しながら
iTunesにしまいこんで一年以上開くこともなかった
草原情歌を、繰り返し聴いてます。

年の瀬
出所祝い

満腹餃子館には
おもいのほか陰影の濃い追憶が埋まっています。

満ちゃんが戻るのか
ただ偲ぶだけになるのかわかりませんが
ときどきはここで餃子を食おう、そう決めました。

できれば
むじなの東京残党の迎賓館のままにしておこう
そういう感傷にたどりつきました。

ちょっとはやいけど
年末の会、あそこでまたやりましょう。
とりあえず呼びかけをしておきます。

東京ぽちと、他二名
元気であります。

みなさまは
つつがなしや?



P.S.
隅田川を眺めながら窓を明けて夜風を入れていると
どこで鳴いているのか、かすかにカエルの合唱が聞こえることがあります。
ああ、また夏が来るなと、
あのむせかえるようなむじなの六月を思い出します。
あかりやさんにもらったsummertime集、
明日から解禁し、我が夏をひらくことにします。