《紫苑の絆》★★★★
谷甲州著/幻冬舎刊/上下巻

上下二段組、各400ページ超。
大迫力のボリュームながら、物語のだいご味は上巻まで。
下巻以降は失速しつつ拡大再生産の連続。

谷の限界なのだと思う。

それにしても、上巻、とりわけ国内の逃避行からロシアに渡ってしばらくの間は
なんとも息苦しいくらいの濃密さで驚いた。
惜しいね。