春嵐の夜の虚空都市と上弦の月
深夜。
渡辺と湾岸を走りながら落ちかかる上弦の月を見た。
奇妙なほどに黄色みを帯びた半月が、
Tokyo hypercityのおもちゃのようなネオンの群れに向かって
ゆっくりと爆弾のように落下していく。

美しいというよりも絵空事のように空虚な都市風景。

春の嵐に、この風景が吹き飛ばされたら
すっきりするだろうな、と思った。

バグダッド“解放”の踊る砂漠の民を見ながら、
中東はしぶといもんだな、と感心。

さて生物兵器もロケット弾も出てこないままに首都を制圧し、
米英軍はどんな口舌をと会見を見れば、「解放」だと。
いつのまにか米英が「聖戦」をやっている。
「聖戦」はイスラムの特権かと思っていたが。

これだけ堂々と論旨をすり替えるど根性がなければ
とても阿片戦争などおこせなかったろう。


これからは
いじめもおやじ狩りも浮浪者狩りも
もう何でもあり。
力をふるったものが勝ちである。
因縁つけてぶんなぐって脅し切ったほうが勝ちである。
戦国時代というのはたぶんこんな気分なのだろうな。

まことにたいしたものである。
米英は21世紀も世界のかがみである。
DDTまかれて脱脂紛乳もらえりゃ御の字なのである。

日テレの井出さんは
一生懸命、現地の市民がいかに喜んでいるかを引き出そうとしていた。
大半のレポーターはその誘導通りに答えたが、
一人だけ憤然としていたレポーターがいた。
明日にはこいつも消えるのだろう。

朝日もひでえが読売はさすがに筋金入りのひどさである。
ひさしぶりにニュースを見、笑った。