コンビニ・ララバイ★★★★★
池永陽著/集英社刊

買ってからひと夏放っておいた。
きのうふと手に取り読みはじめ気づいたら終わっていた。

第五話の《あわせ鏡》とエピローグの《ベンチに降りた奇跡》が特に良かった。
どれも、いつかどこかで読んだような気にさせられるが、
読み通すと、池永固有の世界に着地していることがわかる。

夏に向かって読む気にはなれないが
秋風にはよく似合う、コスモスのような短編連作だった。

他に集英社から
《走るジイサン》と《ひらひら》が出ているらしい。
そのうち読んでみたい。
秋の収穫の一冊ではあった。