吐竜。その水のあふれる場所へ
興奮しているのか、一時間ほどまどろんだら
目が覚めた。
思いきって起きる。
コーヒーを淹れひとくち飲んで、50℃のシャワーを5分。

眠くなった。
目覚ましのセットタイムまで30分足らずなので、そのまま起きた。

暁闇。

どんな夜明けになるのか
どんな盛夏の昼になるのか
どんな夏の夕暮れになるのか

うんざりするほど
野や山や川で過ごした福島の夏ロケの頃は
一刻も早く東京に帰りたかったが、
今日はひたすら光と雲と水と緑が
むせかえるような草いきれが
うるさい蝉時雨が恋しい。

記憶にとどめた場所が
数年の時間の経過でどんなふうに変わったのか
変わっていないのか。

水博士が手ですくって飲みながら
「これはほんとうにいい水です」と言った
あの圧倒的な石清水はまだうまいのか。

はやるな。