メトロポリスのマリアに心を奪われた
昨日、印刷博物館の「映画ポスターの20世紀」を見に行って、いちばん記憶に焼き付いたのが1926年にフリッツ・ラングが撮った「メトロポリス」の約2m×1m大の映画ポスター。100年後の2026年、未来都市を支配する思想家達に反乱する労働者達を指導する女性ロボット「マリア」のバストショットを画面中央下に配し、2/3を占める背景に摩天楼のシルエットを据えている。
マリアはロボットだから無機質だが、哀しみをたたえてもいる。
ハインツ・シュルツという作家らしいが、70年余り経ても色あせることのない強さがあった。
この一点を観るだけでも行った甲斐あり。

9月2日まで文京区の印刷博物館で開催されている。03-5840-2300